競馬のレース形態を距離で分けるSMILE区分というものが現在メジャーに使われています。SMILEはそれぞれ、スプリント(Sprint)・マイル(Mile)・インターミディエイト(Intermidiate)・ロング(long)・エクステンデッド(extended)の頭文字を取ったもので世界的に使われています。
そのうちスプリンターという、1200メートルを中心に活躍している馬も多くいます。そうした馬が力を競えるように、レースの形式や過程をしっかり作るのが、JRAの役割となっています。高松宮記念は、スプリンターが戦うことの出来る数少ないG1開催となっており、秋のスプリンターズステークスと合わせ、2つのG1スプリントレースの1つとなっています。この両方を制すると、ほぼ最優秀短距離馬の称号が与えられることとなります。
JRAは、このレースを開催するにあたり、ステップレースの構築を行っています。間隔を狭くして、馬の状態を改善することが出来るように、走りやすいレースの選択が出来るようになっています。今年もステップレースを使い、1位に入れば優先出走件が与えられるなど、最近では重賞レースの価値も高まっています。この高松宮記念を狙うために、賞金か出走件を確保できるように、確実なレースの組み方をJRAは実現しています。
春のレースということもあり、JRAもこのレースの重要性はわかっています。CMでしっかり宣伝することは勿論ですが、有力馬の情報をしっかり伝え、当日までに盛り上がりが起こるように、色々なことを行っています。
それでもやはりマイル、インターミディエイト、ロングの開催と比べるとレース数は少なく、エクステンデッドにあたる2700メートル以上になると更に少ない平地のG1では天皇賞(春)の1レースだけ。全て合わせて22レースあるG1と比べると比率は少ないです。
区分の両端になるため自然なことかもしれませんが、スプリント、エクステンデッドのスペシャリストに対する地位の向上を考えると、やはりまだまだ中距離区分には足りていないと言えるでしょう。